いまどき”stereoscopy”でサーチをかけると
出てくるWebページの2/3・・いや、もう3/4くらいが
ステレオビデオ(バーチャルビデオ)関係の記事ですね
時代はもはやステレオビデオに移っているのかも知れません
山本さんが動くステレオグラムを作っておられますが
これも、なかなかおもしろいものです
そこで、「簡易ステレオビデオ」なるものが可能かどうか
真摯なる考察を加えてみたのであります
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- まず最初に考えつくのは、
ビデオカメラを2台横に並べて撮影する方法
- しかしこれにはいくつかの難問が伴います
1)非常に高価につく(ビデオカメラ、テレビが2台必要)
2)2台のビデオを同期させるためTBCが必要
3)同じ時点から再生するための頭出しがたいへん
(2、3、を可能にするにはかなり高価な機器を揃える必要がある)
4)ズームが使えない
5)同時にフォーカスを合わせるのは難しい
等々・・・
これでは、とても「簡易」とは言えません・・ボツ!ですね
- 次は
コンピューターやビデオイフェクターで2画面を合成する方法
- これも高価な機械がいる上
2画面の時間・空間を同期させるのが難しい
結局、テレビが1台節約できるのみ
これも、ボツ!です
・・・となると、やっぱりレンズの前にアダプターを付ける方法
と言うことになります
- しかし、
ステレオ写真の撮影でよく使われる
←こんなアダプターでは、
平行法の画面しか作れません
これでは不都合があります
上記の記載「こんなアダプターでは平行法の画面しか作れません」は誤りです、すみません m(_ _)m...
図のアダプターを使って、レンズを通して画像を記録すると、交差法の画像になります。2001.05.25訂正
- このアダプターで撮影したビデオを再生して、テレビ画面をそのままステレオで見ようとしても、
普通の家庭用テレビ(14インチ以上が多いでしょう)であれば、瞳孔間の距離の何倍もある画像を見ることになりますから、
平行法は無理です
交差法の画面ができますので、これも記述まちがい。以下、このアダプターの項は、平行法と交差法が逆になります。
- したがって、テレビ画面に交差法のpair画像を出さないといけません
アダプターを少々手直しする必要があります
- ←こんなふうな鏡の配置は可能でしょうか
画面の端がけられそうな気もしますが・・
誰か試作していただける方はいませんか
そうそう、もう一つ方法がありました
- 平行法で撮影したビデオを、2台並べた同じ大きさのテレビで再生し、その画面の半分ずつを交差法で見る・・・というものです
ただ、テレビをもう1台買う必要があり、「簡易・・」という趣旨からは少しはずれる事になるかも
- ちょうどこのページを掲載したその日(1996.6.22)に
ヘッドマウント式の液晶モニターが新聞に発表されました
液晶モニターの画面を左右の眼鏡に反射させて
2メートル前方に画像を浮かび上がらせるものだそうです
これは使えるんでないかい・・と思いましたね
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これだったら平行方で撮影したビデオ画面が使えます
(アダプターは平行法用のほうが簡単に作れるはず)
右の画面には画像の右半分を、左の画面には左半分を
写します。そのままでは平行法はちょっとつらいので、
投影される画像を少し内側にずらせて、中央で重なる
ように調整します。
これなら裸眼立体視のできない人でもステレオビデオが見えるはず
- タカラからもヘッドマウントモニターがでるそうですね
しかし、ここらでちょっと落ちついて考えて見ることにしましょう
「ステレオ写真の勧め」でもリンクを張っている合田さんがすでに
今年(1996年)の初めに指摘されていることでもありますが・・・
電磁波をだす機械を、頭のすぐ横に長時間くっつけていることが
人体にどれほど影響するものか、まだよくわかっていませんよね
ヘッドマウントモニターの件は、もう少し情報の集まるのを待ちましょう
(1996.7.21追加記述)
続々と・・よせられる反響
- 堀内さんからは、ステレオGIFアニメを紹介していただきました
- 村上さんからは、交差法になるステレオアダプターが、既に発表されて
いることを教えていただきました(「続・遊びの博物誌」朝日新聞社)
- ところで、しばらくすると、村上さんのページでもステレオビデオの
画像が見えるかもしれませんよ
- 大坂さんには、javaを使ったステレオ写真アニメを作っていただきました
うちのブラウザでは、まだよくみえない、とほほ・・
- YON chanの旦那さまにも、ステレオGIFアニメを紹介していただきました
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