コンピュータ本の翻訳


1997年には、2冊のコンピュータ関連図書の翻訳をしました。

HBJ出版から出版されていましたが、親会社のリストラ方針で翻訳書出版業務 を止めたために、2冊とも絶版!。ひょっとしたら お宝になるか。。。。

そのため、後に続く翻訳の話がなくなってしまいました。

で、本の紹介と、出版中には言えなかったことも少し....

セキュア・コマース

Secure Commerce

Vijay Ahuja著、「Secure Commerce On The Internet」の翻訳。インターネッ ト上で安全な商取引を行なうための、さまざまなセキュリティ技術を紹介した 本です。著者は、IBMのセキュリティの専門家です。

電子商取引は、まだまだこれからなので絶版が惜しまれます。

この本の翻訳で苦労したのは、開発途上の技術の話題が盛りこまれていること でした。原著の出版から、翻訳時点までで約半年のタイムラグがあったのです が、その間に様相が変わっていた話題がいくつかありました。例えば、参考文 献が Internet Draft から RFC に昇格していたり、仕様がヴァージョンアッ プされてたり....

セキュリティ技術の全般的な知識を得るには良い本だと思いました。

ニコヴィ(^^)v Visual J++

Visual J++ Handbook

Microsoft Visual J++ 1.0 を使った、Java プログラミングについての本です。

原著は、Chris H. Pappas & William H. Murray著の Visual J++ HandBook。 Visual J++ も6.0 となってるので、もはや消えて当然の本です。絶版も惜し まれません:-)

かなりMicroSoftにヨイショしたことが書かれていて、翻訳しながらかなり戸 惑った本でした。例えば、「MicroSoft は10年もの間、素晴しい開発環境を提 供し続けてきた」とか。

    この本を訳しているころ、プログラマの友人から、「Visual C++5.0 ってよく 落ちるんですよ。落ちたらソースファイルの中身が消えてることがあった り....」なんてグチをよく聞かされてました。

中身は、「この本は、C/C++の経験のあるプログラマ向けのプロフェッショナ ルな内容」となっています(一応)。しかし、例題プログラムの水準は、「プロ グラミング初級」。本格的なJavaアプリケーションを書くための本としては、 ちょっと物足りない内容でした。

原著者たちは、Javaには不慣れなようで、この本を書きながらJavaを勉強した んでは?とつい疑ってしまいます(私は翻訳しながらJavaを勉強したのではあ りますが...)。例えば、C/C++の演算子順位表をそのまん まで掲載してたり、適切でない説明があったり、うまく動作しない例 題があったり。もちろん、訳本ではきちんとデバッグ・修正しました。


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