歴史を学ぶ最も重要な意義は、過去の過ちを繰り返さぬよう未来を修正する事であろう。60年前の悲劇をこの国は忘れたというのか、再度我々の孫子を痛い目に会わさないと気が済まないと言うのか。うわべだけ取り繕った勇ましい言葉を並べる指導者に国を委ねて、その民がいかなる運命を辿ったか、歴史は幾度も語り続けている。
戦死者の6割は餓死であったという説がある、先般の無謀で無計画な戦争をなぜ開始し遂行したのか、他の国の歴史を蹂躙してよしとする政策を誰が計画し施行したのか、それを自ら解析する努力をこの国は(政府は)決定的に怠ってきた。ひたすら頭を下げるだけでは解決にならない。ましてや居直って他国に責任を転嫁するなど何の益もなく自らを貶めるだけ。「戦争は繰り返さない」と口先だけの言葉は誰でも言える、そのために何を為すべきか、それを考えなければ意味はない。
歴史の時間におとぎ話を教えて何の意味がある。歴史の教科書で神話を教えることを「見識ある判断」と言う、なんたる不見識
歴史教科書問題は、韓国や中国に対する相対的な問題ではない、我々の歴史観の問題である。それに注目しているのはアジア諸国だけではない。この国が歴史から学ぶことが出来ない国であると、世界中からみなされた時、我々の子供はいったいどんな未来を背負うことになるのか。私は子供達の未来が不安でしかたない。